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2021/02/21
<症例紹介>脂漏症のトイプードルちゃん
今回は、皮膚科より、症例紹介をいたします。
今回ご紹介するのは、皮膚や毛のベタつき、体の痒みに悩んでいたトイプードルのももちゃん。
初めて当院にいらしたときは、3日前にシャンプーしたばかりだというのに体はベタつき、抜け毛も目立ち、皮膚も黒く分厚くなっていました。
とくにあごの下からお腹にかけて、毛はまったくない状態・・・
皮膚検査を行うと、菌やマラセチアという酵母様真菌がたくさん体の表面に増えていることがわかりました。
まずは痒みや炎症を止めるためにステロイドも飲んでもらいながら、週二回シャンプーを行いました。
シャンプーやステロイドで皮膚の状態が少し落ち着いた後は、最強の保湿剤、「N's Drive スキンバリア・ヴィア」を使いながら分厚くなった皮膚を元に戻していきました。
分厚く、黒かった皮膚が、毎週少しずつ柔らかく、薄くなっていき、数週間後にはどんどん毛も生えていきました。
痒みやフケ、べたつきもどんどん減っていったので、ステロイドの量やシャンプーの頻度も下げることができました。
現在のももちゃんがこちらです。
黒くて分厚くなっていた皮膚も柔らかくなり、しっかりと毛が生えてきました!
いまは月1回のシャンプーと、週2回のステロイドの内服で痒みが抑えられています。
ベタつきのある子は、夏場が苦手なので、夏はシャンプー頻度やお薬をあげる必要があるかもしれませんが、
冬の今はとっても調子がよく、ふさふさな毛にオーナーさんもとっても喜んでくれています。
並べてみると違いがよくわかりますね!
幸いなことに、当院は皮膚疾患を抱えるわんちゃんに多くご来院いただいています。
特にベタつきや全身の脱毛、体表の菌の増殖が認められた場合は、最初の数週間は集中的にシャンプー療法を行うことも多いです。
多い子は週2回ご来院いただき、シャンプーをしています。
シャンプーをすると、どんなに皮膚に優しいシャンプーを使ったとしても、少なからず皮膚を乾燥させますが、当院ではシャンプー後にたっっっぷり保湿し、なるべく乾燥を防いでいます。
また、外用薬や保湿剤を組み合わせ、皮膚を正常な状態に戻すことを目標に、心を込めて治療しております。
皮膚の痒みやベタつき、においは、すぐに愛犬の命を奪うものではありません。
しかし、ずっと痒みに悩まされるわんちゃんはもちろん、一緒に生活するオーナーさんにとっては、とっても深刻な問題ですよね。
他院にて、出された薬をずっと飲み続けていて不安な方、洗ってあげたいけれどシャンプーしていいのか迷われている方、ぜひ一度ご相談ください。