お知らせ

2023/12/01

犬の健康管理における重要なポイント - 犬の子宮蓄膿症について知ろう<増田>

犬の健康管理における重要なポイント - 犬の子宮蓄膿症について知ろう<増田>

こんにちは!動物看護師の増田です。

今回は、犬の健康に欠かせないテーマに焦点を当て、特に犬の子宮蓄膿症について深堀りしてみたいと思います!

 

もくじ

1.犬の子宮蓄膿症とは?

2.犬の子宮蓄膿症の症状と早期発見の重要性

3.犬の子宮蓄膿症の治療法と手術の必要性

4.犬の子宮蓄膿症に対する飼い主の役割

5.犬の子宮蓄膿症まとめ

 

1.犬の子宮蓄膿症とは?

犬の子宮蓄膿症とは、犬の子宮が感染症によって炎症を起こし、子宮内に細菌が増え、膿が溜まってしまう病気です。

細菌は大腸菌など、糞便由来のものも多く、通常免疫機能がしっかりしていれば子宮に細菌の進入・増殖を許すことはないのですが、免疫機能が落ちてくる中高齢では、特にヒート(生理)のあと2ヶ月間は感染しやすい状態になるので、注意が必要です。

中高齢に多いですが、未避妊の子であればどの年齢でも発症する可能性はあります。この状態が進行すると、犬の全身に悪影響を及ぼし、最悪の場合命を落とすこともある怖い病気です。

避妊手術を行い、子宮と卵巣を摘出していれば、基本的には子宮蓄膿症になることはありません。(ごく稀に、切除した子宮の端に細菌がたまってしまう断端膿瘍という病気もありますが、本当にごく稀です)

ただし、避妊手術の際に、卵巣のみを摘出し、子宮を残している場合には、子宮蓄膿症になる可能性があります。動物病院によっては、卵巣摘出しか行わない場合があるので、心配であれば手術をしてもらった病院に確認しておきましょう。

(おおい動物病院では、避妊手術の際、すべての犬で子宮と卵巣を両方摘出しています。)

 

2.犬の子宮蓄膿症の症状と早期発見の重要性

子宮蓄膿症の症状は様々ですが、中でも注意して見てあげてほしいポイントは以下の通りです。

・多飲多尿(たくさん水を飲む、おしっこの量が多い)

・元気・食欲がない

・下腹部の腫れ

・陰部を気にしている、膿のような悪臭がする

また、ヒートの後2ヶ月間は子宮蓄膿症にかかりやすくなると言われています。もし未避妊のわんちゃんを飼っているなら、ヒートのタイミングを記録しておくとよいでしょう。

上記のようなサインが見られた場合、速やかに獣医師の診察を受けることが重要です。また外陰部から排膿が見られることもあるのでこれらの症状がないか日頃からよく観察してあげましょう!

早期発見によって治療の成功率が上がり、犬の健康を守ることができるので定期的に健康診断を受けることも大切ですね✨

 

3.犬の子宮蓄膿症の治療法と手術の必要性

子宮蓄膿症の治療には内服薬を使うこともありますが、外科手術を行うことが病気の治療そして再発防止のいちばんの手段です。

もし「子宮蓄膿症」という確定診断がついたら、すぐに入院・手術になることも多いです。手術代は病院にもよりますが、8万円〜15万円ほどでしょうか。未避妊のわんちゃんを飼っている場合は、もしもの時のことを想定しておいた方がいいかもしれませんね。

ただし、手術を行うと当然ですが妊娠や出産はできなくなったり、術後は代謝が低下するため肥満にやりやすいなどの注意点もあるので、獣医師の説明をよく聞いた上でご家族と話し合い手術に臨みましょう。

内服薬で治療をする場合、その時はいったんよくなったとしても、ヒートのたびに子宮蓄膿症になるリスクは残ります。また、抗生剤が子宮内の細菌に効かない場合、どんどん子宮内で細菌は増え続け、容態が悪くなる可能性があります。

また、わんちゃんが食欲も元気もない状態で何日も経ってしまうと、手術をしても助からない可能性もあります。おかしいなと思ったら、とにかくすぐに病院を受診してくださいね。

 

4.犬の子宮蓄膿症に対する飼い主の役割

犬の子宮蓄膿症は、避妊手術をしていれば防げる病気です。

ちなみに乳腺腫瘍は2回以上ヒートが来ていると、その後避妊手術をしたとしても、将来的な乳腺腫瘍のリスクは、未避妊の子と変わらないと言われていますが、子宮蓄膿症は、何歳で何回ヒートが来ていたとしても、避妊さえすれば予防が可能です。

避妊手術のタイミングを逃してしまった、という方も、子宮蓄膿症の予防という観点からすると、遅いということはありませんので、心配なら一度かかりつけの獣医師に相談してみましょう。

また、わんちゃんの健康を保つためには、日頃の観察が1番大事です。異変を察知したら、ためらわずにご来院くださいね!

 

 

5.犬の子宮蓄膿症まとめ

犬の子宮蓄膿症は、馴染みの薄い病気かもしれませんが、その深刻さを理解し、定期的な健康管理を行うことがペットの健康維持に繋がります。早期発見と適切な治療は、犬との幸せな共生を支える重要な要素です。ペットとの絆を深めるためにも、健康への意識を高めましょう😊

 

image0-12.jpeg◆執筆:増田晴佳(愛玩動物看護師)

この夏ひまわり畑に行ってきましたが蜂が怖すぎてひまわりどころではありませんでした。

 

IMG_8348.jpg◆監修:大威優子(副院長・獣医師)

避妊していないわんちゃんでは、下痢や嘔吐でも子宮蓄膿症は必ず除外診断が必要です!それくらい多い病気、見逃しては命に関わる病気なので、ご家庭でも気をつけて見てあげてくださいね。