お知らせ

2024/07/12

犬の適温管理と熱中症予防を動物看護師が解説します!<冨板>

犬の適温管理と熱中症予防を動物看護師が解説します!<冨板>

こんにちは!おおい動物病院 動物看護師の冨板です!

7月に入り、いよいよ夏本番 ですね。

今回は、暑い夏を愛犬と一緒に乗り越えるための熱中症対策についてや、熱中症の注意点などをお話します!

 

 

【目次】

 〈1〉はじめに

 〈2〉犬の体温調節と適温範囲

 〈3〉犬の熱中症のリスクと予防

 〈4〉暑い夏を乗り越える為の犬の体調管理と注意点

 〈5〉シニア犬と過ごしている我が家の暑さ対策

 〈6〉まとめ

 

 

 

〈1〉はじめに

 

犬は私たちの大切な家族であり、私たちの生活を豊かにしてくれる存在ですが、犬が快適に過ごせる環境や気候は私たちとは異なる点があります。特に、犬の適温管理や熱中症予防について理解しておくことは、愛犬の健康と過ごしやすさに深く関わってきます。今回は、その具体的な注意点について解説します!

 

 

 

〈2〉犬の体温調節と適温範囲

 

犬は私たち人間と比べて体温調節機能が異なります。犬にある汗腺は限られていて、主に舌や足の裏から熱を放出します。そのため、私たちが快適な温度であっても、実は愛犬は不快に感じてしまっている…なんてことも考えられます。

 

一般的に犬の適温は、20〜25度程度です。この範囲内であれば、多くの犬は比較的快適に過ごすことができます。ですが、犬種や個体差によって異なるため、飼い主は自分の愛犬がどのような温度を好むのかを観察することが重要です。

特に、原産国が寒い地域の犬だったり、短頭種(いわゆる、鼻ぺちゃ犬)は注意が必要です。

 

寒冷地域の犬種・・・シベリアンハスキー、シェットランドシープドッグ等

これらの犬種は日本の暑さへの適応が困難とされています。冷房などで適切な温度を保ちましょう。

 

短頭種・・・パグ、ブルドッグ、ペキニーズ等

これらの犬種は常に呼吸がしにくいため、高体温になるとうまく呼吸ができず、呼吸困難に陥る危険性があります。

 

 

 

〈3〉犬の熱中症のリスクと予防

 

犬は高温多湿な環境で熱中症にかかりやすい動物です。熱中症は重篤な問題を引き起こすことがあり、場合によっては命に関わることもあります。以下に、熱中症を引き起こす原因と予防策を示します。

 

 

1.暑い環境での過ごし方   夏場や屋外での運動など、暑い環境での活動が熱中症を引き起こす主な要因とされています。特に高温多湿の日中は、犬を直射日光の下に置くことは避けましょう。

 

また、日中のアスファルトの上での散歩は避けましょう。犬は人間よりも地面との距離が近く、肉球に伝わる温度も高いため熱中症や火傷の原因になります。アスファルトの上でなくとも、地面が高温になっている場合があります。人間がその都度触って確かめましょう。

 

 

2.車内での放置   車内は短時間で高温になります。決して犬を車内に放置しないでください。どうしてもの場合は、窓を開けておいたり、エアコンをつけたりすることが必要です。

 

炎天下の中、車内に犬を放置した結果熱中症に陥った事例があります。人間が気をつけていれば防げることなので、特に注意しましょう。

 

 

3.水分補給の不足   犬も水分を失います。暑い日はこまめに水を与え、外出時には携帯用の飲料水を持ち歩くようにしましょう。

また、室内でも注意が必要です。犬が水を欲したタイミングで、必要な量を飲める環境を整えておくことが大切です。

 

 

4.適切な運動と休息  :   犬にとって運動は必要ですが、適度な休息も重要です。特に熱中症のリスクが高い状況では、休息を与える時間を確保することが大切です。

 

 

 

〈4〉暑い夏を乗り越える為の犬の体調管理と注意点

 

犬の健康を守るためには、以下のような体調管理と注意点があります。

 

1 . 被毛の手入れ   長毛種の場合は毛を刈ったり、ブラッシングを行い、通気性を良くすることが重要です。サマーカットをしてスッキリするのもオススメです。

また、レーキング といってこれから抜けていく下毛を予め取るという処置もあります。レーキングをすることによって通気性が良くなり、毛のボリュームを減らすことが可能になります。

当院でもトリミング時にレーキングを行うことが出来るので、気になる方は是非、予約時にトリマーにお申し付け下さい😊

 

 

2 . 日陰の確保   外出時には日陰を確保し、犬が涼しい場所で休息できるようにしましょう。外出時だけでなく、室内でも注意が必要です。日向ぼっこが好きな場合、日が当たる場所と冷房の効いているお部屋を犬が自由に行き来できる環境を整えることが大切です。

 

 

3 . 獣医による診察   シニア犬や健康問題を抱える犬は、獣医の診察を受け、暑い時期における適切な飼育方法を相談してみましょう。

熱中症かも?と思ったら、動物病院を早めに受診することをおすすめします。

 

 

 

〈5〉シニア犬と過ごしている我が家の暑さ対策

 

 

昼間のお散歩は絶対NG!

お散歩は比較的涼しい早朝と日の沈んだ夜の2回行っています。短時間ずつ行き、日陰の多い道を選ぶようにしています。

 

●常に冷房はつけっぱなし!

24度をキープしています! 犬がお留守番中にエアコンのリモコンを踏だことによりエアコンの電源が切れてしまい、暑い部屋で過ごして熱中症になってしまった…という事例を知ってから、必ず犬の届かないところにリモコンを置くようにしています!

 

●冷感グッズを使用

夏と冬でクッションを使い分けています。

少しでも快適に過ごしてもらうため、部屋の至る所に冷感クッションや冷感マットを置いています。

 

●こまめなトリミング

愛犬はトイプードルで常に毛が伸び続ける犬種な為、こまめはトリミングは欠かせません。特に、夏場は絶対にサマーカットをしています!

 

 

 

 

〈6〉まとめ

 

いかがでしたか?

犬の適温管理と熱中症予防は、飼い主の責任としてとっても重要な課題です。犬は言葉ではコミュニケーションをとることができませんが、行動や表情を観察することで健康状態を理解し、適切なケアや環境整備をすることができます。

 

暑い夏や高温な場所では特に注意が必要です。

愛犬が安全で快適な環境で暮らせるように心がけましょう!

 

 

 

image1.jpeg執筆:冨板くるみ

 

先日、三重の七里御浜に行きました!見渡す限りの海に終始大興奮で、合計3時間程海を見ていました😊とってもいいリフレッシュになりました🍀