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2024/05/31

パピーを迎える前に知っておきたいことを認定動物看護師が解説します!<増田>

パピーを迎える前に知っておきたいことを認定動物看護師が解説します!<増田>

こんにちは、動物看護師の増田です!


今回は初めてわんちゃんの子犬(パピー)をお迎えした飼い主さんに向けてお迎え前の準備から、お迎えしてから最低限やったおいていただきたいことについてお話します!

もくじ
1.パピーを迎える前の準備
2.パピーをお迎えしてからすること

 ・狂犬病の登録

 ・混合ワクチン接種

 ・狂犬病ワクチン接種

 ・ノミ・マダニ・フィラリア予防
3.パピーのお迎え後のしつけ

4.パピーをお迎えするときのまとめ



1.パピーを迎える前の準備

 

まずわんちゃんをお迎えすることが決まったらお家の環境を整えてあげましょう✨
まず必須で準備してもらいたいのはクレートと言われる柵で囲ったわんちゃん用のスペースです。そこにトイレと寝床を用意してあげましょう。
迎えたその日におうち全体に放す方もいるようですが、最初はクレートの中に出してあげて、「そこが君の安心できる居場所だよ」と教えてあげた後、中でトイレをしたら家の中を散策させてあげると後々トイレトレーニングもスムーズにでき、家中でおしっこをされて困っちゃう…ということも減ります!

そしてクレートを置く場所は周りに危険物がなく、なるべく静かな場所にしてあげることも大切です。

子犬は好奇心旺盛で誤食がとっても多いので柵の隙間から器用に外のものを引っ張り込んで食べてしまうということも十分考えられます。
なので、柵の周りには物を置かないようにしましょう。

ここで言う危険物とは電源コードや有毒な観葉植物など色々考えられますがわんちゃんが飲み込めるサイズのものは全て誤食する可能性があるので注意してくださいね!

あとはお出かけや病院への道中使えるキャリー、首輪またはハーネスとリードも用意しておきましょう。
いざ出かけるときに首輪を嫌がったりキャリーに入るのを嫌がってしまわないように普段から首輪をつける練習をしたり、キャリーはいつも見えるところに置いておき、中でおやつをあげてみるのもいいと思います😊

その他、食器や毛布、クッションなどは必要に応じてかわいいものを選んであげてくださいね🌟

ちなみに、ごはんをあげる時の知育玩具としてコングもオススメなので、下記のコラムもぜひチェックしてみてください!

コングを使いこなそう!犬のお留守番におすすめなおもちゃの作り方
 

 
2.パピーをお迎えしてからすること
 
さて、いよいよわんちゃんを飼育し始めたら次は飼い犬登録や予防など各種手続きなどが必要になってきます。

 

・狂犬病の登録
 
狂犬病予防法で生後90日以上の犬を取得した飼い主は、犬を飼い始めてから30日以内に登録申請をしなくてはいけないと義務付けられています。
これは「私がこの住所でこの子を飼育してますよ」と申告する大切な手続きです。
手続きする場所は保健センターや市役所など地域によって異なるので市のホームページなどで確認してみてくださいね。

狂犬病接種時に登録を代行してくれる動物病院もあるので、あらかじめ問い合わせてみてもよりでしょう。

 

・混合ワクチン接種

 

そして次に行っていただきたいのがワクチンです。
ワクチンには混合ワクチンと狂犬病ワクチンの2種類があります。

まず混合ワクチンは感染率が高く、感染した場合に致死率が高い病気を予防するためのワクチンです。
生活環境によって何種のワクチンを打つかは変わってくるので、先生と相談しつつその子に最適なワクチンを選んであげましょう。
 

子犬の時期の混合ワクチンは生後6〜8週齢で1回目の接種を行い、その後16週齢以降になるまで約3週間の間隔で接種することが推奨されています。

ちなみに、「何回打つか」よりも、「最後のワクチンを生後16週齢以降に打つこと」が大切です。

子犬は母犬から「移行抗体」というものをもらっており、生まれてすぐはそれが体を守ってくれます。

逆に、移行抗体が効いているうちは、ワクチン接種をしても定着しません。

ほとんどの犬で、生後16週齢を超えると、この移行抗体の効果が切れると言われているんです。

ただ、効果が切れるタイミングは個体差があるため、早めに切れてしまった場合に備えて、何度かワクチン接種を行います。

 

・狂犬病ワクチン接種
 
そして次に狂犬病ワクチンです。
これは法律で接種が義務となっていますので「日本は狂犬病撲滅国だから」「うちの子は外に出ないから」といって打たないのは違反になってしまいます。
咬傷事故を起こしたりした場合、飼い主の責任が問われたり、万が一日本に狂犬病が入って来た時に感染、発症してしまうと人も犬も致死率は100%なので最終的にはわんちゃんが被害を被ることになってしまいます。

予防接種は通年行えますので飼育し始めたらまず1回接種し、その後は1年に1回、4月から6月の間に接種をしましょう!

この時、先述した飼い犬登録を行っていれば接種する時期になると市からハガキが届きますので集合注射や動物病院に持参してくださいね!

また持病などで接種できない理由がある場合には獣医さんから猶予書がもらえるので相談してみて下さい🍀

ちなみに、狂犬病ワクチンと混合ワクチンは同時に打つことはできず、間を1ヶ月開けての接種になりますので全てのワクチンを終えるまでは約4〜5ヶ月ほどかかることになります。

 

・ノミ・マダニ・フィラリア予防
 
そして最後にノミダニ、フィラリアの予防です。
当院ではノミダニの予防は通年、フィラリアの予防は5〜12月までをオススメしています。

ノミは13°c以上で活発化するので冬でも暖かい室内では活動できてしまいます。
外から飼い主さんにくっついて家の中に持ち込んでしまうパターンもあるのでお散歩に行かないからと油断するのはNGです🙅‍♀️

ダニも草むらに潜んでわんちゃんや飼い主さんの足に飛びつく機会を伺っています。
マダニはSFTSという怖い病気を媒介するのでこれもまたしっかり予防しておくことが大切です。

そしてフィラリアは蚊が媒介する病気なので蚊が出始めた1ヶ月後から蚊を見なくなった1ヶ月後まで飲むタイプのお薬で毎月1回予防します。

お薬には錠剤タイプやチュアブルタイプといって、おやつ感覚であげられるおいしいお薬もあり、ノミダニフィラリアを1錠で予防できる合剤もあるので無理なく続けられるものを選んであげましょう✨

全ての予防や手続きが終わったらあとは毎日スキンシップを取って健康状態をチェックしつつたくさん可愛がってあげてくださいね😊
 

 
3.パピーのお迎え後のしつけ
 
しつけは人間社会で犬たちが他の犬やよその人たちとも快適に過ごせるように色々な刺激に慣らしてあげたり、犬を危険から守るためにも必要です。
そして犬は生後3週齢〜12週齢頃までを社会化期といい、生涯の中で最も色々なことを覚えられる時期なのでしつけのチャンスです!

例えばお散歩中にうっかり逃走してしまった!なんて時にも「マテ」「スワレ」などのコマンドを覚えていれば車に轢かれてしまう前に手元に呼び戻すことができます。

これらのことを自分たちだけで教えようとするとなかなか難しいこともあると思うのでプロのトレーナーさんに相談しに行くのもいいかもしれませんね✨

当院でも、毎週土曜日にパピークラスを開催しています。

わんちゃんは最初の1年で、人間でいうと18歳くらいまで一気に成長します。

少し前まで赤ちゃんだったのに、気付いたらあっという間に反抗期……なんてことも。

とくにはじめの1年間の過ごし方が、その後10年以上続くわんちゃんとの生活を大きく決めていきます。

初めて犬を飼う方も、昔飼っていた方も、当院のパピークラス受講、おすすめです!

おおい動物病院 パピークラス詳細情報

 

 
4.パピーをお迎えするときのまとめ
 
犬は私達に癒しを与えてくれる良きパートナーであり、飼育することはとても楽しいですが、その反面大変なことや、守るべきルールなどもたくさんあります。
今回紹介した予防関係以外にも成長期が過ぎたら避妊や去勢も検討していただく必要もあるのでお金もかかります。

飼育前からの入念な下準備こそがお互いに幸せに過ごしていくためのポイントだと思うのでわんちゃんをお迎えした方や、まだお迎えしていない方もぜひお気軽に動物病院へ相談へお越しくださいね😊✨

 

image0-1.jpeg◆執筆:増田晴佳(愛玩動物看護師)

海のない岐阜県出身なので海を見るとテンションが上がります。

 

IMG_8348.jpg◆監修:大威優子(副院長・獣医学博士)

犬のストレス耐性は、母犬のお腹の中にいる時、母犬にどれだけストレスがかかったかが影響すると言われています。

ストレスフリーで終始リラックスしていた母犬からは、少しのことには動じないおだやかな子犬が生まれる可能性が高いです。

ペットショップで購入する場合、母犬の飼育環境を知ることはできません。

ペットショップでの衝動買いはやめ、信頼できるブリーダーなどから、しっかりと身元のわかるわんちゃんを購入しましょう。