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2024/10/18

シニア犬の褥瘡予防について愛玩動物看護師が解説します!<増田>

シニア犬の褥瘡予防について愛玩動物看護師が解説します!<増田>

こんにちは、愛知県一宮市のおおい動物病院の愛玩動物看護師、増田です!

だんだんと秋も深まってきて過ごしやすくなってきましたね🍂
ただ、まだ1日の中でも気温変化が大きいので油断せず体調管理にも気をつけていきましょう!

さて、今回はシニア期のわんちゃんにできる褥瘡についてお話しようと思います。

シニア犬は、年齢を重ねるにつれてさまざまな健康問題に直面します。その中でも特に注意が必要なのが「褥瘡(じょくそう)」です。褥瘡は、長時間同じ姿勢でいることで皮膚が圧迫され、血流が悪くなることによって発生します。今回は、シニア犬の褥瘡予防のためのポイントについて詳しく解説します。

もくじ

1.褥瘡の原因を理解する
2.適切な寝床を選ぶ
3.定期的な体位変更
4.皮膚のケア
5.適切な栄養管理
6.獣医師との定期的なチェック

7.まとめ
 
 
1. 褥瘡の原因を理解する
褥瘡は、特に動きが少なくなるシニア犬に多く見られます。

年齢とともに筋肉量が減少し、皮膚が薄くなるため、圧力に対する抵抗力が弱まります。

特に、肘や膝、尾骨などの骨が突出している部分は、圧迫がかかりやすいです。

また、肥満や栄養状態も褥瘡のリスクを高める要因となります。
  
2. 適切な寝床を選ぶ
シニア犬が快適に過ごせる寝床を用意することは、褥瘡予防の第一歩です。

柔らかくてクッション性のあるマットレスやベッドを選ぶと良いでしょう。

特に、エアマットレスやジェルマットなどは、体圧を分散させる効果があります。

また、寝床の位置は静かで落ち着いた場所を選び、ストレスを減らすことも大切です。

一般的に、自分でまだ起き上がることができる間は低反発のもの、もう起き上がれない場合は高反発のマットレスを選ぶと良いと言われています。

一度買ったらそれを使い続けるのではなく、愛犬の状態に合わせて、マットもこまめに調節してあげましょう!


  
3. 定期的な体位変更
シニア犬が同じ姿勢で長時間いることを避けるために、定期的に体位を変えてあげることが重要です。

2〜4時間おきに体の向きを変えてあげることで、圧力を分散させ、褥瘡のリスクを減らすことができます。

これを実践することで、犬も快適に過ごせるようになります。
 
4. 皮膚のケア
シニア犬の皮膚は年齢とともに乾燥しやすくなります。定期的に皮膚をチェックし、異常がないか確認しましょう。

乾燥が気になる場合は、獣医師に相談して適切な保湿剤を使うことも考慮してください。

また、皮膚を清潔に保つことも重要で、シャンプーやブラシを使って定期的にケアしてあげましょう。
当院でもオススメの保湿剤やシャンプー剤を取り扱っているので、気になる方はぜひ相談してみて下さいね。
 
5. 適切な栄養管理
栄養状態は褥瘡の予防に大きな影響を与えます。

シニア犬には、十分なタンパク質とビタミン、ミネラルを含むバランスの良い食事を提供することが重要です。

特に、皮膚や被毛の健康を保つためには、オメガ-3脂肪酸を含む食品が効果的です。

健康的な体重を維持することも、褥瘡のリスクを減らすために欠かせません。
 
6. 獣医師との定期的なチェック
シニア犬は、健康管理が特に重要です。

定期的に獣医師の診察を受けることで、早期に健康問題を発見し、適切な対処ができます。

皮膚の状態や体重の変化など、日常的に気になる点があれば、すぐに相談しましょう。
 
7.まとめ
シニア犬の褥瘡予防は、適切な環境づくりと定期的なケアが鍵です。

愛犬が快適で健康に過ごせるよう、日々の生活に気を配ってあげましょう。

シニア犬との時間を大切にし、彼らが安心して過ごせる環境を提供することが、褥瘡予防の基本となります。


image0-12.jpeg<執筆>増田晴佳(愛玩動物看護師)
この夏ひまわり畑に行ってきましたが蜂が怖すぎてひまわりどころではありませんでした。