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2025/08/22

犬と花火大会|愛犬を花火に連れて行っても大丈夫?危険性と安心できる対策<増田>

犬と花火大会|愛犬を花火に連れて行っても大丈夫?危険性と安心できる対策<増田>

こんにちは!愛玩動物看護師の増田です。

暑い日が続き、バテ気味の方も多いかと思います。私も一年の中で夏が一番苦手ですが、そんな中でもかき氷やクリームソーダなど、夏にこそ楽しめる食べ物などでなんとか楽しく過ごしています!

さて、夏の風物詩といえば花火大会。大切な愛犬と一緒に見られたら…と思う飼い主さんも多いかもしれません。しかし、犬にとって花火は必ずしも楽しいイベントとは限りません。むしろ、強い音や人混みは大きなストレスや危険につながることがあります。
ここでは、犬を花火大会に連れて行くことのリスクと、自宅でできる花火の音対策についてお話しします。

 


犬を花火大会に連れて行くと危険な理由

犬の聴覚は人間の約4倍も敏感だといわれています。
花火の爆発音や振動は犬にとって非常に負担が大きく、パニック状態に陥ることがあります。

その結果、以下のような危険が生じます。

・首輪やリードを振り切って逃走してしまう

・車道に飛び出して交通事故につながる

・人混みの中で迷子になる

・真夏の屋外での熱中症リスク

・落ちている食べ物やゴミの誤食

 

このため、動物行動学の観点からも犬を花火大会に連れて行くことは推奨されません。


自宅でできる「犬の花火対策」

「近所で花火の音が聞こえる」というご家庭では、以下のような工夫で犬のストレスを軽減できます。

1. 音や光を遮る

カーテンや雨戸を閉め、テレビや音楽を流して花火の音をやわらげましょう。

2. 安心できる隠れ場所を用意する

クレートやベッド、飼い主さんの匂いがついた毛布などを置いた“安心スペース”をつくってあげると落ち着きやすいです。

3. そばにいて安心感を与える

怖がっているときに無理に抱き上げる必要はありません。静かにそばにいて声をかけてあげるだけでも安心感につながります。

4. 事前の音慣れトレーニング

花火や雷の音を小音量で流し、少しずつ慣らしていく方法があります。ただし急に大きな音を聞かせないよう注意しましょう。

5. 獣医師に相談する

極度に怖がる犬には、鎮静効果のあるサプリメントや薬を検討する場合もあります。気になる方はお気軽に当院へご相談ください。


まとめ|花火は楽しいけれど、犬にとってはストレスになることも

花火大会は人にとっては夏の楽しみですが、犬にとっては大きなストレスや危険の原因になることが少なくありません。

愛犬の安全と安心のためには、無理に連れて行かず、自宅で落ち着ける環境を整えてあげることが一番です。
事前の準備をして、夏の夜を穏やかに過ごせるようにしてあげましょう。

 

image0-2.jpeg◆執筆:増田晴佳(愛玩動物看護師)

学生時代はバスケ部に所属していました。

今は少し運動するだけで全身筋肉痛になるほど運動不足ですが、今でもスポーツは結構好きです⛹🏻‍♀️