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2023/06/02

猫のお手入れ〜ブラッシングや毛玉対策、全身のバリカンについて〜<冨板>

猫のお手入れ〜ブラッシングや毛玉対策、全身のバリカンについて〜<冨板>

こんにちは!動物看護師兼トリマーの冨板です!

今回は猫ちゃんのお手入れ(ブラッシングや毛玉の除去、全身のバリカン)についてお話します!

 

 

目次

1.猫のお手入れって必要なの?

2.猫のブラッシング 猫の毛玉について

 【ブラシの種類と特徴】

 【ブラッシングの工夫】

 【猫の毛玉対策】

3.猫の全身バリカン

4.まとめ

 

 

1.猫のお手入れって必要なの?

 

猫ちゃんは自分で自分の体を舐めたりしてお手入れするイメージが強いと思いますが、実は飼い主がブラッシングをしてあげる事はとても大切なことです。

 基本的に猫ちゃんには換毛期が3月頃と11月頃にみられると言われています。換毛期は夏毛と冬毛を入れ替える時期なので抜け毛が多く、抜け毛に悩まされている飼い主さんも多いと思います。

ソファや布団が毛だらけになったり、撫でているだけで毛が舞ったり😵‍💫

実は換毛期は猫自身にも負担があります。毛づくろいをして普段より多く毛を飲み込むので、胃の中で毛玉が形成されて毛玉を吐いたり、吐き出せずに消化管内に毛球が残る毛球症になったりします。 それを未然に防ぐめにもブラッシングをきちんとしてあげて、予防していくことが大切です。

また、歳をとるにつれて体が痛くなってきたりするので、毛づくろいの頻度が減ります。自分でお手入れが出来なくなった猫ちゃんに代わって飼い主さんがブラッシングをしてあげましょう。

また、ペルシャなどの顔が短い猫は、舌も短く、自分で自分のグルーミングをするのが苦手と言われています。毛質も絡まりやすく、自分でもお手入れが苦手なため、ペルシャを飼っている場合は特に気をつけて、こまめなお手入れをしてあげる必要があります。

 

 

2.猫のブラッシング 猫の毛玉について

 

 【ブラシの種類と特徴】

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①ピンの先が細く尖ったブラシ

     先が細いため毛玉が良くとれますが、力加減を間違えると皮膚を傷つけてしまう恐れがあります。

②ピンの先に丸いゴムのついたブラシ

     先の丸みのおかげで皮膚を傷つける心配はありません。毛並みに沿ってブラッシングする時にオススメですが、毛玉を取るのには向いていません。

③ラバーブラシ

     先が柔らかく気持ちいいので猫ちゃんが1番好むブラシです。

④ディジェダー

     換毛期に抜けきらなかった毛を簡単に処理できます。抜け毛対策にオススメ。

⑤コーム

     あらかじめほぐした毛玉を綺麗に取り除いたり、最後に毛並みを揃えるのに使います。

 

 

 【ブラッシングの工夫】

・おやつを使ったり、褒めながら行う

・ブラッシングは少しずつ、短い時間で

・背中や首回りなど、比較的嫌がらない部位から始める

・毛の流れに沿って行う

・ラバーブラシや柔らかい毛のブラシを使う(力が強かったり硬いブラシを使うと皮膚を傷つけてしまう恐れがあります)

 

【猫の毛玉対策】

毛玉が出来てしまうと、からまった毛で皮膚が引っ張られて痛みを感じたり、根元から毛玉がどんどん出来ていきフェルト状になったりします。また、通気性が悪くなってふけや皮脂汚れが溜まり皮膚炎を起こしてしまうこともあります。

そうなる前に、きちんと日頃からお手入れをしましょう!

 

  ~小さめの毛玉の取り方~

毛玉の根元を押えながら皮膚を引っ張らないようにブラシで毛先からほぐします。毛玉が取れたら全体的にブラッシングしましょう。日頃から毛玉を見つけたら見つけた段階で取ると大きな毛玉になるのを防ぐことが出来ます。

 

~大きめの毛玉の取り方~

毛玉と毛玉が繋がってフェルト状になっていたり、どこが皮膚でどこからが毛玉なのか分からない という場合は自分で取ろうとすると時間がとてもかかり、猫ちゃんにかかる負担も大きくなります。その為、サロンや動物病院で取ってもらうことをオススメします!

 

 

3.猫の全身バリカン

 

ブラシでもときほぐせないほどの毛玉は、バリカンをかけることをオススメします。バリカンはブラシで毛玉をとるよりも圧倒的に短時間で、猫ちゃんへの負担が少ないのがメリットです。ただし、猫ちゃんは毛が柔らかくバリカンがかけづらいため、ガタガタになり見栄えはあまりよくありません。また、本来猫ちゃんの体温調節は毛ありきのものなので、全身バリカンをするのは最終手段と捉えてください。

 

フェルト状の毛玉が出来てしまった猫ちゃんの全身バリカン

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当院でも、全身に毛玉ができてしまった場合は、全身麻酔下で全身のバリカンを行うことがあります。ただし、推奨はしていませんので、手遅れになるまえにこまめなケアを行いましょう!

 

4.まとめ

 

・毛の抜けかわる季節はブラッシングの頻度を多くする

・サマーカットや全身のバリカンをしてみる

・猫ちゃんに合ったブラシを使用する

・日頃からのブラッシングや、毛玉の解きほぐしを心がける

 

飼い主さんがお手入れを意識してあげることが、猫ちゃんの綺麗な被毛維持に繋がっていきます。

猫ちゃんが快適に過ごせるよう、これらのことを心がけていきましょう